不動産業者のための定期借地・定期借家活用実務講座
著者 | 立川 正雄(弁護士) |
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定価 | 25,000円(税込み) |
コロナ禍において不動産市場の不透明感が増すなか、事業用ビルの空室率が深刻な状況が続いています。
しかし、このような時だからこそ、次のテナントとの契約に、または契約切替え時にこれまでの普通借家権契約から「定期借家権契約」を導入していこうとするビル経営者の動きが活発化してきております。
定期借家契約は、賃料の減額請求や契約期間中の退去を防ぎ、不良入居者の退去、老朽化した際の建替えや売却時には、正当事由や立退料の支払いが必要ないなどメリットがあり、ビルの安定した収益を確保するのに有効な契約実務です。
本教材では、宅建業者として、定期借家・定期借地の使い方、また、定期借家・定期借地のいずれを使うかの選択、利用時の注意を理解していただき、
これらの定期契約(定期借家・定期借地)の特色、違い、利用する場合の注意点、契約書の作り方等を詳しく解説します。
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ポイント
1.定期借家を嫌う入居者・テナントの募集対応
2.ビル建て替えのための既存テナントを定期借家に切替え
3.事業用ビルの賃貸借退去時トラブル解決法
4.3種類の定期借地権の使い分け
5.前払い地代を払うことのメリットとは
6.契約書作成時の注意
7.事業用定期借地権の種類と特色
【資料1】定期借家事前説明書(代理委任状)
【資料2】定期借家契約書
【資料3】事業用定期借地契約書予約契約書
【資料4】定期借地権の地代前払いに関する税務署見解
第1部 定期借家の活用
Ⅰ.定期借家契約と普通借家契約の違い
・家賃値上げの特約ができる?
・退去時のトラブル
(1) 引渡し基準と原状回復特約の有効性
(2) 預託金(敷金・保証金)精算問題(相殺、相殺予約による保証金・敷金の回収策/新賃貸人への承継問題)
Ⅱ.定期借家契約の使い方
・不良入居者・テナント排除の手段としての使い方
・家賃滞納・退去トラブルの解決方法としての使い方
・貸し家(アパート・ビル)建て替え準備としての使い方
・競売・賃料差し押さえ
(1) 事業用賃貸ビルの競売とテナント明渡しをめぐる諸問題(建物明渡し猶予制度/等)
(2) 賃料差押えを巡る諸問題(抵当権の物上代位による賃料差押え/相殺合意と抵当権の物上代位との劣後/等)
Ⅲ.テナント誘致のための定期借家と定期借地の選択のポイント
・店舗出店の申し込み。定期借地と定期借家を選択する場合のポイントは?
Ⅳ.普通借家契約から定期借家契約への切替え
・ビル建て替えのため、既存テナントの普通借家を定期借家に切替えができるか?
Ⅴ.定期借家を嫌う入居者・テナントへの対応(募集対策)
・定期借家なら入居しないという入居者・テナントに安心して入居してもらう対処方法
Ⅵ.定期借家契約を締結する場合の注意点
・有効な定期借家契約にするための注意点とは?
・公正証書で定期借家契約書を作成する場合の注意点
・定期借家契約での貸主からの中途解約
Ⅶ.契約終了時の処理の注意点
・期間満了6ヶ月前に終了予告を忘れてしまったら
第2部 定期借地の活用
Ⅰ.定期借地契約の種類と特色
・3種類の定期借地権の使い分け
Ⅱ.定期借地の権利金・地代
・定期借地権を設定したとき権利金を授受しなくても税務上の問題は起こらないか?
Ⅲ.定期借地の前払い地代
・前払い地代を払うことのメリットとは?
・契約書作成時の注意
Ⅳ.事業用定期借地権の活用方法
・事業用定期借地権の種類と特色
・契約書作成時の注意点