不動産法務ライブラリー(4) 賃貸住宅経営における賃料滞納の対処と明渡しの実務
著者 | 和田 敦史(弁護士) 久保原 和也(弁護士) |
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定価 | 1,760円(本体価格 1,600円 + 消費税10%) |
ISBN | ISBN978-4-904842-03-4 C2032 |
形式 | 四六判 152頁 |
賃貸住宅経営は資産家の不労所得だと誤解されがちだ。
しかし実際には、空室率の上昇や賃料滞納の増加、火災や事件、法改正など多くのリスクを抱えるビジネスでもある。
本書は、主として地主・家主の方々や不動産賃貸管理業者の方々に向けて、賃料滞納が生じた場合に、いつ、何を、どのようにして対応するかを平易に解説している。
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本書は、第1章で全体の流れを理解したうえで、第2章からは時系列に詳しく解説をしています。
まえがき−久保原 和也
第1章 賃料滞納を理由とする明渡請求の基本
賃貸借契約解除の必要性
賃貸借契約解除の方法
(1)法律上の解除の要件
【補足1−1】◆ 相当の期間
【補足1−2】◆ 催告期間を定めないか 不相当である場合
【補足1−3】◆ 賃貸人が定めた催告期間が不相当に長い場合
(2)判例による解除の要件の加重
裁判手続(債務名義の取得)
(1)自力救済の禁止
(2)強制執行の前提として「判決」(債務名義)
【補足1−4】◆ 債務名義とは?
【補足1−5】◆ 公正証書について
強制執行手続
【補足1−6】◆ 裁判所書記官の付与する執行文とは?
【補足1−7】◆ 判決正本送達証明書とは?
【補足1−8】◆ 判決確定証明書とは?
【補足1−9】◆ 仮執行宣言①
まとめ
第2章 入居審査・契約締結
入居審査について
(1)入居審査の重要性
(2)入居審査の方法
★トピックス
「居住安定確保法案」について(1)
担保について
(1)担保とは
(2)「連帯保証人」について
【補足2−1】◆ 保証人と連帯保証人
【補足2−2】◆ 連帯保証人と明渡義務
【補足2−3】◆ 更新後の債務
★トピックス
「居住安定確保法案」について(2)
(3)「敷金」について
小括 48
第3章 賃料滞納の発覚と滞納賃料の請求・回収方法
調査
支払の督促
★トピックス
「居住安定確保法案」について(3)
家賃回収のための法的手続
(1)はじめに
(2)差押え
【補足3−1】◆ 「差押え」について
(3)簡易な「債務名義」の取得方法
【補足3−2】◆ 民事調停について
【補足3−3】◆ 執行受諾文言
第4章 契約の終了(解除)
催告と解除
解除に関する特約
(1)無催告解除特約
(2)当然解除特約
【補足4−1】◆ 特約による契約解除原因
意思表示の具体的方法
(1)所在が判明している場合
【補足4−2】◆ 催告期間の計算方法
(2)郵便物が到達しない場合
(3)所在不明の場合
解除の効力発生
第5章 明渡しの実現(1)明渡判決を得る
訴訟手続の流れ
訴えの提起(訴状の提出)
(1)提出先(管轄)
(2)提出書類等
口頭弁論期日の指定、相手方の呼出し
【補足5−1】◆ 様々な送達方法
審理
(1)相手方が当方の主張を争わない場合
(2)相手方が行方不明で裁判所に出頭しない場合
(3)相手方が裁判所に出頭して、当方の主張を争う場合
訴訟の終了
【補足5−2】◆ 仮執行宣言②
【補足5−3】◆ 訴訟上の和解
【補足5−4】◆ 占有移転禁止の仮処分について
★トピックス
「債務者不特定の仮処分」
第6章 明渡しの実現(2)明渡しの強制執行
強制執行の申立
【補足6−1】◆ 動産執行申立の必要性
明渡し催告
断行
(1)断行日まで
【補足6−2】◆ 所有権放棄書
(2)断行日
(3)断行日以後
執行費用について
第7章 まとめ
建物明渡しまでの法的解決の流れ
賃料滞納に対する行動指針
終わりに−和田 敦史